2023年が難しくとも

　あともう少しで、2023年も終わります。

　皆様にとって、どのような年でしたか。

　私にとっては、今年こそは……と意気込んだものが多かったのに、去年より苦しいことが増えてしまった一年でした。達成できないことが多かった。書籍がフィクションでもノンフィクションでも出せなかったことが一番の痛恨事です。文章や話を語る前に、マーケティングの点をどうするのかという問いを投げかけられたものをうまく解決できず、詰まった状態です。後述しますが一時中断して置いておいたことも後悔しています。なんとかしたい、という状態のまま年を越すことになってしまいました。不甲斐ない。

　普段主に足を運んでいる現場での取材環境は改善されてきたものの、取材対象がいろいろな点で芳しくなく、それをどう伝えるかも悩みました。日々発見がある現場ですが、この状態に定着していては発展は難しいので、上を目指してほしいし、自分自身も高いレベルに行きたい。だから春頃からしばらく、こちらの現場での仕事に力を集中してほかの目標を一時脇に置いていたのですが、根を詰めすぎて夏頃に心身ともコンディションが難しい事態になってしまいました。もう一度様々なチャンネルを調整して、自分自身は回復できましたが、取材対象は最後まで厳しい年になったことには複雑な気持ちです。ただし、苦難の中でも倒れず努力する人達のことは、伝えなければならないということはどの年も変わりません。それを再確認できた年ともいえます。

　散々な一年でしたが、ひとつの夢が叶った年でもありました。夏に日本とドイツのクラブが顔を合わせた親善試合で、マッチデープログラムのお仕事をいただけたのは本当に嬉しかった。残念ながら試合そのものは当日にJ2関連の取材が入っていたので取材できなかったのですが、それはまた次の目標にしたく思います。

　ささやかな願いがかたちになったり、最終月になって約4年ぶりにドイツ取材旅行の機会をつかめたりと、辛い年でもできたことはありました。来年こそはもっといい年にしたいと願いつつ、2023年の残り時間を過ごしたく思います。

　皆様もどうかよいお年をお迎えください。