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筆触りの展示、手触りの展示 [博物館・美術館での出来事のようだ]

 宮城県美術館に大原美術館展を見に行ってきました。こう書くとややこしいですな。
 それはさておき、充実した展覧会だったと思います。確かにコレクションを総体としてみた場合は豪華な反面ややとりとめもない印象があるのですが、そうは言っても個々の絵画はそれぞれの作者の持つ空気が宿った名作ばかり。個人的にはルソーの独学から生まれた幻想的な空気観や、セガンティーニの表した暖かい陽光の表現などが印象に残っております。
 さてこのチケットは博物館の常設展も鑑賞できるものなので、今日は佐藤忠良記念館にも立ち寄ってきました。宮城が生んだ偉大なる彫刻家の作品群が立ち並ぶこの場所にはしばし御無沙汰しておりましたから。
 今日はこのコーナーで面白い特別展示をやっていました。原型と作品がいくつか同時展示されていたのです。我々が通常目にする佐藤忠良作品は多くがブロンズ像で、それは粘土や石膏で原型を作り、型を取ってそこに銅を流し込んで作るのですね。ブロンズ像は同じ型から最大で8体までしか作ることを許されないそうなのです。そうしてできたブロンズ像はもちろん貴重な作品ですが、原型は粘土など崩れやすいもので出来ているわけなので尚のこと保存が困難なわけです。だからこそこの美術館の倉庫などに細心の注意を払って保管されている訳なのですが、今回敢えてそれを数点出して、完成品と並べているわけです。
 これまた貴重なものを見ることができました。何せ、原型は制作者が直接手を触れたものですから。


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まさ

先日はご訪問、アリガトウございました。
確か97年、仙台スタジアムオープンの年に東北旅行も兼ねて仙台を訪れました。(コチラはサガン鳥栖元年、仙台は確かまだブランメル・・・)
青葉城だから天守閣があるのかと思ってたら石垣しかなかったり・・・。
その時、城内にあった博物館か美術館も訪ねたんですが、そこがコチラでしょうか?独眼流の画が展示されてましたが・・・。
by まさ (2005-11-15 00:48) 

せろ

>まささん
こちらこそどうもです。
97年、懐かしいですね。
私はまだ鳥栖スタジアムに行ったことがないのですが
美しさは当時から今に至るまで沢山聞いていますので本当いつか行ってみたいです。

さて、まささんが行かれたところは青葉城の資料展示館なんですね。
中ではCGで再現された青葉城を紹介するムービーの上映もありますが、
実は青葉城はもともと天守閣がないお城なのですよ。
で、この記事中で話題にしました宮城県美術館はまた別で、
青葉城から中心街側に下り、大学キャンパスの向こう側にあります。
更に近くには仙台市博物館など、文化施設が集まっています。
by せろ (2005-11-15 12:58) 

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