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91-911 [映画で考えることもあるようだ]

 「全米No.1ヒット」だの「前作はプロローグにすぎなかった」といったあおり文句が無くとも成立するであろうアメリカ映画は、久しぶりに見た気がします。「華氏911」を鑑賞してきました。
 予告や各種メディアでの紹介だと、「ブッシュ主役」に焦点が当たり過ぎていた感がありますし、私自身もそう思っていました。実際見てみれば半分はそうなのですけど、後半はイラク人やイラクに向かった米軍兵個々の事情にスポットが当たっている構成なので、ブッシュの人格批判だけで片づけられるドキュメンタリーではないんですよね。
 それに映画の前半はムーアのウィットに富んだナレーションが多く入るわけですが、後半になるにつれそのナレーションは減り、説得力を伴った映像がただ事実を伝え、この映画は進みます。終盤に編者の言葉が増えてまとめとして畳み掛けるドキュメンタリーは随分見たことがありますが、そういうものとは一線を画すやり方ですよね。私にとって内容は予想に違わぬものでしたが、その訴える力は遙かに予想を上回った映画だったと思います。
 ところであるニュースでこの映画について「こういう映画を自由に公開できるアメリカは、やはり自由の国なんですねえ」などと言っていたアナウンサーがいました。この人はアメリカ愛国法について勉強したのでしょうか。それこそムーアに大音量で条文を読んでいただきたいものです。


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